アプローチイップスの治し方
「ショットは大丈夫だけど、アプローチになると手がスムーズに動かない」
「さっきは緩んでザックリ、今度はパンチが入って大オーバー」
「フェアウェイからアプローチするくらいなら、ラフやバンカーの方がまだマシ」
そんなアプローチイップスに悩んでいる方、治し方を説明します。
ステップ①:自分のイップスの原因を理解する
ステップ②:イップスの原因に応じた対処法を選択する
ステップ③:検証してみる
【ステップ①:自分のイップスの原因を理解する】
アプローチイップスは、『結果を過度に恐れる』あまり、体の動きがぎこちなくなってしまい、普段の練習では出ないようなひどいミスが出てしまうわけですが、具体的な原因、つまり『何を怖がっているか』を考えてみましょう。
大きく分けて2つあるので、自分がどちらのタイプかを考えてみましょう。
<タイプA:ちゃんと打てるか>
ザックリしないか、トップしないか、シャンクしないか等、うまくコンタクトできないことを過度に気にしている状態
<タイプB:ちゃんと寄せられるか>
ちゃんと打てるけどカップに寄せられるか(ショートしないか、オーバーしないか)を過度に気にしている状態
タイプAはヘッド軌道のミス、タイプBは力加減のミスを過度に恐れていることから、イップスの症状が出てしまっているということになります。
自分のタイプを確認したら、次のステップに進みます。
【ステップ②:イップスの原因に応じた対処法を選択する】
<タイプA:ちゃんと打てるかイップスの対処法>
このタイプの人は、「リストコックをたくさん使う」「アドレスでのハンドファーストが強い」「ダウンブローが強い」「カット軌道」など、『難しい打ち方』をしている場合が多いです。
なので、「水平に振って」「バンスを使った」『やさしい打ち方』に変えることで改善できます。
『やさしい打ち方』のポイント
①体重配分は左足5:右足5
②ボールは体の中心からボール1個左
③ハンドファーストにしすぎない
④あまりリストコックを使わない
<タイプB:ちゃんと寄せられるかイップスの対処法>
このタイプの人は、ボールにちゃんとコンタクトできる実力はあるものの、寄せなきゃいけない!というプレッシャーから、「ショートしたらどうしよう」「オーバーしたらどうしよう」という両方の気持ちを抱えてスムーズに体が動かず、『距離勘』を大きく狂わせることになります。
なので、「ショートはOK」または「オーバーはOK」と、どちらかを許容してあげることで改善できます。
それでも改善できない場合は、技術面を見直します。
キーワードは『力加減を一定にキープ』です。ポイントは次のとおりです。
①強く握る
②できるだけ小さいふり幅で強く打つ
③基準となるふり幅を練習しておく
>①強く握る
グリップは力をいれないで3割くらいの力加減で柔らかく握るのが通説です。
たしかに『距離勘』も作りやすいのですが、強く握ることも緩めることもできるため、力加減が「不安定」な状態です。
なので、そこそこ強めに※グリップすることで力加減を「安定」させることができます。※5割~8割程度が目安です
>②できるだけ小さいふり幅で強く打つ
グリップの力加減が安定したら、次は実際に打つ動作の力加減を安定させましょう。
そのためには、「打ちたい距離に対して、できるだけ振り幅を小さく」します。そうすることで強いインパクトが必要となるため、スイングの『ゆるみ』をなくし、力加減を安定させることができます。
>③基準となるふり幅を練習しておく
①、②の打ち方は、力加減こそ安定するものの、距離勘を作りにくいデメリットがあります。なので、距離の基準となるふり幅を練習し、キャリーの距離を把握しておきましょう。
(例)
基準1:ヘッドが膝から膝 10y
基準2:ヘッドが腰から腰 30y
基準3:手元が腰から腰 50y
なお、基準間の中途半端な距離の場合、例えば上記事例でいう20yを打ちたい場合には、基準1と基準2の間位のふり幅で打つことで概ね対応できますし、加えてフェースの開き加減、ボール位置、グリップを持つ長さ、打点を微調整することで、さらに細かく距離の調整をすることができます。
アプローチイップスに悩んでいる人は、一度お試しください。